こんばんわ ゆるゆる蒟蒻です(ペコリ

食べ物の中で何より好きなもの……その一つに鰻があるわけですが……

(以前、鰻の事を前のブログで結構真面目に書いて力尽きた感があると言うのはともかくw)

この時期になるとどうも……無性に鰻を…しかも天然の鰻を食べたくなる……と言う病気があるので……色々と調べていたところ……

まぁ? そもそも天然鰻なんか殆ど出回らないものであるのに……例の3.11や…3年前の鰻の高騰などもあって……増々出会うのに難しくなって行っている代物……

しかし……学生時代に食べた天然鰻の美味しさと衝撃に打たれたまま数十年……なにやら夢遊病の様に天然鰻を欲しつつ(そこまでは酷く無いカモしれないが)……かつて食した天然鰻は何処に?と言う自分自身の探訪は続く……

そんな中、ネットで検索をすると出てくる天然鰻を食べさせてくれる場所として…千葉県の香取郡がある事を発見……ずっと気になっていたわけですが……仕事やら何やらでなかなかに食べに行く機会が無く……そうこう言っている内は食べれんわ~~~と言う理屈で(※ まぁここは相場と同じで理屈と膏薬は後からついてくると言う典型的な事例ではありますな)突然に千葉県に赴くことに。

(と…書くと…如何にも蛮勇を奮った感がありますが……なんてことはない、事前に ” たべた ” さんに天然鰻が入荷したら連絡をくださいと言う事をお願いして先日連絡があった…と言う事ですね ハイ  ^^) _旦~~ )

帝都東京から……ウン時間……電車を乗り継いで……千葉県香取郡東庄町…JR笹川駅に到着……

P2015_0526_184037P2015_0526_184025


< JR笹川駅 : 仕事柄彼方此方に赴く麿であるが……無人駅とは……と驚く >

まぁ地図でみると利根川のほとり…殆ど銚子に近い(実際に銚子市の隣町)場所まで来ると…思えば遠くへ来たものだ…と言う哀愁と自負に加えて……古の先人たちも”かくや!”と思い起こされて(※谷崎潤一郎の美食倶楽部の中に出てくる…糖尿病を患いつつも夜行列車で京都の大市のすっぽんを食べに行く…と言うお話)

ここは万葉の先人の例に倣いて……

はるかとて みちのをくだに ちかきけれ おもきに耐へる その棟木(胸黄と掛けて:胸黄は「うなぎ」の事)かな  By ゆるゆる:利根川のほとりで詠むるうた

などと……少々風流めかしてみましたが(w

(※ 実際には胸黄と言うのは語源的には俗説と言う話もあり )

駅から約30分くらい国道沿いに歩いていくと? ようやく目指すお店の ” たべた ” に到着。

P2015_0526_173612


< 割烹たべた@千葉県香取郡東庄町 >

おもむろに店内に入ると………

P2015_0526_174145


< うなぎ…鰻…胸黄…むなぎ……Oh! Fantastic Japanese EEL!! It is very very tasty !! >

過去の大物の剥製ですな~~~

今回は、初めてと言う事もあってサイズは普通のサイズのモノを頂くことに(天然鰻と養殖ウナギの差は味もさることながら大きさ・逞しさと言う事でしょう)

そして……何よりも嬉しいのが……出来上がりの時間指定が可能な事……

これは、東京や東京近郊の鰻屋ではなかなかに難しい事なのかもしれませんが(と言うよりも……出来立ての鰻を食べるまでの蒸す→焼くの間に一杯やってツマミを食べると言う事が一つの鰻を食する際の流れになっている感が否めませんが)

こちらは、おおよそ食べる時間をお願いする事が出来るので…到着後すぐに「うなぎ」を食する事が可能!!と言う何ともワンダフルな設定……勿論……ここまで到着するのにウン時間……折角の鰻ゆえに何も食べずにはるばる電車に乗り見知らぬ土地を行って直ぐに目的のモノにありつける幸せさよ!!と言う事でございますな(w

P2015_0526_174438


< お箸の到着 >

P2015_0526_174929P2015_0526_174949


< 香の物…シジミのお味噌汁の到着:参考までに東庄町はシジミの産地だそうで >

P2015_0526_175016

P2015_0526_175002

P2015_0526_175010


< 天然鰻のうな重@3200円 >

まぁ何も言えませんね? 下手な文章百万言よりも写真は雄弁にすべてを語ります!!(※ 決して書くのが面倒くさいと言う事ではないw)

実際に天然鰻を食べればわかる事ですが……いつもの鰻よりも淡泊ではあると言う事……これは人によっては日頃食べている養殖ウナギのたっぷりとした脂の甘さの味がしないので……残念と言う向きもおられるかとも思いますが(要は好き好きであるが)…その淡い甘さと歯が当たると質感と弾力を感じる実の質感、はらりとほどける訳では無く噛むと言う所作を通じて味わう皮の部分……これらが非常に素晴らしい…との一言。

なかなかに写真の映像からはわかり辛いものの……皮と身のカーブの仕方が何時もの養殖ウナギの皮と身のカーブの仕方と異なっています…

魚の味は(実は魚に限らず、牛などの家畜も)…その魚が食べた味である…と言う事を昨今実感する訳ですが……かって応仁の乱の細川勝元が何処の川でとれた鮎か?と言う事を当てたと言うエピソードがあるそうですが…その細川勝元の境地には及ばずとも魚の良しあしは(当たり前だけれども)川や環境の良しあしに通じるな…と言う事を思う事しきり……

自分的には養殖ウナギのでっぷりっとした脂の甘さとタレの甘辛さをご飯と共に味わうと言う事も一つの文化であるし…美味の一つであると思うので…要は天然鰻と養殖ウナギとは別のジャンルと考えるべきであろうかな、と。

例えば、フランス料理でも家禽と野禽では味は決定的に違う。
確かに野禽(ジビエ)の鮮烈さと濃厚さは家禽のモノとは異なるので、願わくば野禽(ジビエ)の方を食べたいと思う事ももっともな事ではあるけれど?
自然界の生命力をもって君臨するジビエと人間の科学と技術の力で産まれた家禽とは、もともと妥当する部分と言うか、拠って立つ基盤が異なる……と言う視点を持って接するべきであろう。

野禽(ジビエ)は自然の贈り物ではあるけれどそれを捕って人間の口に至るまでに人間の技術や知恵を見ることが出来るし、他方、家禽は人間が知恵を結集して作りだしたものであるから、そういう意味では、両方とも人間の叡智の所産であるわけだから( だからこそ、日本などでは熊撃ちなどは一定の儀式や所作がある訳で)、両方とも愛でる………と言う気持ちが必要であろうかな?と。

ま、そんな事を想ったりもする次第ですが……

それはそれとして……やはり天然のモノは美味しい……と言うか…日頃とは違う鮮烈さがあると言う事でしょうか?

それはとりもなおさず……日頃の生活が自然を通しての鮮烈さとは切り離された世界にいるからでしょうかね?(w いえいえ、勿論、日々の生活も機械を通して鮮烈な毎日ではある訳ですが……まぁだからこそ…日々の刺激とは異なるベクトルの刺激(天然鰻やジビエなど)は、将に「天からの」ご馳走と言う事になるのでありますねぇ。

兎にも角にも……? 美味しいものは素晴らしい!! それに尽きる天然鰻でありました。




にほんブログ村 その他趣味ブログ 茶の湯・茶道へにほんブログ村 グルメブログへにほんブログ村 株ブログへ